コロナウイルスから考えるデマと刑事罰

デマは犯罪になります

悪質なものでなくとも

わたしたちは「情報」というものに価値を認めていますので、軽い気持ちでやったことがおおごとになっては大変です。SNSの扱い方も注意しましょう

ネットでのデマなどの場合、いろいろな犯罪のカタチがあるのですが、たとえば偽計業務妨害罪にあたる可能性があります。営業妨害ってやつです

「虚偽の風説を流布した」という場合に成立するのですが、これは客観的な真実に反する噂や情報を流すことです

平たく言ってしまえば、嘘の情報を流すことなのですが、どこまでが虚偽の風説なのかがわかりません。これは処罰範囲をどこまで認めるかという問題なので、この定義は難しいです

下級審レベルでは、確実な資料・根拠なしに述べた場合、虚偽の風説に当たると考えています

実際、わたしたちもSNSでつぶやくとき、たとえば、聞いた話とかテレビでみたような気がする情報とか、本当に嘘か真実かというのはわからなかったりします

デマというのは煽るという感じの意味なので、いまだ品切れでないものを「品切れだ」といった情報を流すことはどうなるか。

マスクやアルコールといった感染を防ぐのに直接必要な物品の品切れになるという情報は、かりにまだ品切れになっていなくてもいずれ品切れになりうるのであれば嘘ではないかもしれません。

一方、感染を防ぐのに直接必要ではない物品ティッシュなどが品切れだというような情報を流すことは嘘であると評価できます。

また、営業妨害なのですが、相手の業務というのもどこまでの範囲が含まれるのかが問題ですが、判例としてはやや広く、違法な営業について虚偽の情報を流したことでも犯罪になると考えています。

たとえば、浴場営業、パチンコ景品買取り営業について、成立しています。銭湯じゃない方です。

それから、業務の妨害ですが、これも結果として妨害になったかどうかは不要です。妨害するに足りる行為が行われれば良い(最判昭28.1.30)とされていることにも注意です

今回のような、ティッシュペーパーやトイレットペーパーが品切れとなる旨の情報発信というのは、そのまま素直には当てはまりにくいですが、

(というか、どんな発信内容だったんか知らない…)

それでも実際に、ドラッグストアやコンビニなど小売店の営業に支障をきたすようなことがあれば犯罪を認めることができますし、

配達する運送業者や卸売、工場などに特別な負担がかかっていましたので、犯罪を認めることは可能です。

社会において情報はとても高い価値があることを認めており、法律においても人々は情報によって影響を受け易いということを理解しています。

人は情報によってたやすく動かされることは今回の一件でよくわかりました。情報リテラシーも大切なのですが、それが通じないものが集団であり社会です。

もちろん気楽に楽しむ分にはまったく問題なしですが、思っている以上にたやすく犯罪が成立しうるのでお気を付けください。

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