【高輪グリーンマンション事件の解説】取調べから身を守る方法

捜査というのは、原則、任意処分ですので、応じる必要はないのです

強制処分法定主義といって、刑事訴訟法で個別に定められている場合のみ強制した捜査を行うことができます

強制処分に当たる場合のみ私たちは応じなければならないのです

それでは、どういう場合が強制処分に当たるのか?

これは、昭和51年3月16日の最高裁決定によると、

私たち「個人の意思を抑圧し、
身体・住居・財産に制約を加えて、捜査目的を実現するなど
特別な根拠規定がなければ許容することが相当でない行為
をいう。

(堂々巡りなんですが…)
ここまで強い行為でなければ有形力の行使、つまり、「ちょ待てよ」と手を出してきたりしたとしてもよい!ということになってしまいます。

私たちの権利は侵害されることになるので、 結局、具体的状況で判断していきます

捜査する上で必要性、緊急性があるような場合でこれくらいであれば相当だと認められる限度においては許されるものと解されています。

では、取調べはどうなるのか?

高輪グリーンマンション事件では、

4夜に渡り、ホテルに宿泊させた。

午前中から夜間まで長時間取調べをした。

正気か?とも思いますが、これに対して、

・ 宿泊を伴う取調べに応じていた。
・ 詳細な事情や弁解を聴取する必要性があった。
したがって、違法とまでは言えない

としました。
ただ、断れないだけかと思いますけどね。応じるまで警察も引き下がらないでしょうし帰れないんじゃないですか?

警察に疑われている状況で、取調べに応じないということは、かなりの確率で警察の疑いを深めることにもつながると言えるのではないでしょうか。

なので実際には、わたしたちが当事者になった場合、「従わざるを得なくなるだろう」というのが本音です

被疑者の肩を持つということではなく、司法の基本的なスタンスとして、仮に被疑者が無関係な人だった場合に問題ないだろうか?という点を意識しなくてはなりません。

あくまでも警察は権力を持っていますのでこうした実情を考慮して、歯止めをかけるのが司法の役割かと思います。

もし巻き込まれたら私たちはどうすればいいか?

私たちは、事件に巻き込まれてしまった場合

・捜査が任意であることを確認
・ここまでは取調べや捜査に協力する
・しかし、これ以上は協力できない。この時間で解放してほしいと条件を示す。

誤解されない、疑われないよう対応しつつ、拒否もしないといけないです。

このような自分の「明確な意思を表明する」ことが重要になります。

法律というか裁判の認定って、反対の意思を明示しないと消極的な事情として考慮してしまうんですよ。毅然とした態度が必要なのはこういうところです。