【後出しマルチ詐欺】マルチ商法に当たらない勧誘でも違法【最新判例】

マルチ商法に当たらない勧誘商法にも詐欺が認められました。

これは「後だしマルチ」っていわれてるんですけども、マルチは違法なので、これを潜脱したいわば法の抜け穴を突いた商売方法でした。

ところがこれが、不法行為を構成するよってことを明らかにした判例となっています。(東京地方裁判所平成28年11月10日判決)

※たまに、賢い人は法の抜け道を知っているみたいに言われますが、間違いで法律を理解していません。法律を抜けても実態を審査して違法となります。

後出しマルチ事件の事案

この事案としては、

パチンコ店でアルバイトしている被害者が、上司に勧誘されます。「最近、仲間と一緒に稼ぐ場を見つけて既にいろいろ稼いでいる。
ギャンブルの必勝法を人に教えることで儲もうけることもできる、話だけでも聞きに来ないか」と。
「もっと稼いでいるすごい人が、話をしてくれるからセミナーに行こう」と言いいます。
で、ギャンブル必勝法のシステムのソフトを販売している。と

この「すごい人がいる」みたいなの、あるあるなんでしょうね(笑)

で、本件では100万の借金をして契約を結んでしまうという事例です

でも、これおかしいんですよ

ソフトふつうに売ればいいんですよ

でも、ここで締結された契約って代理店契約なわけです。

代理店契約ってのは、このセミナー講師の代わりとなって販売しますよという契約内容で、その契約する条件としてソフトを買わせています

この時点で、「連鎖販売の意思」が推認できるんで怪しいわけです。

結局、勧誘した上司もこのセミナー講師も(偉い人稼いでると言われる人)も共同で不法行為を構成することを示しました。

まあ、後出しマルチの業者は、短期間で行方不明となることが多いんで、返還請求は現実的ではないから違法に流れたとこはあるとおもいます

「後だしマルチのしくみが違法性の高いものである」

マルチ商法とは「特定利益」を得られることを勧誘する

マルチ商法ってのは、

特定商取引法が規制している「連鎖販売取引」という取引に当たる契約の「勧誘をする」ことを指します

この連鎖販売取引に当たるのは、「特定利益を得られること」を契約内容としていること

具体的には、「自分が販売員になって、さらに販売員を勧誘して契約させることにより、利益が得られる」ことです

平たく言うと、「販売員を増やすことにより儲かる」ということ。

これを宣伝文句とかで、「広告勧誘に使うこと」が「マルチ商法」になるわけです

で、マルチをやる人たちは禁止されると手を変えてくるんで、この「後出しマルチ」が生まれました

これ、ようは、貧乏人に「稼げるノウハウ」を30万とか50万とかで売るんですけど、

ノウハウ自体が役に立たないものです。でもそれで、オマエも3人に売れば元が取れる!!みたいなうまいこと言って、他の人を勧誘させるわけです。

そうすると、カタチとしては、「最初は役に立たない商品を売って、後からマルチが出てくる」という構造になります。

最初の時点では、広告勧誘は持ち出してこないのでカタチとしてはマルチに当たらないわけです。

で、連鎖販売取引には該当しないため、特定商取引法の規制が及ばない。

といっても、特定商取引法では契約の取消しと業務停止、氏名の公表くらいなんで効果は薄いんですよね

そんななかで、不法行為を構成する判断となったのはナイスなかんじです

こうしたある意味、穴を抜けてきたマルチの違法性を認めているところに意義のある判例といえます

カテゴリー: Case