宅建の勉強法は過去問が適切なのか

宅建に限らずですが、資格試験においてどんな勉強法が良いかというのは永遠のテーマですね

 

 

 

  • 宅建勉強法の難しさとは
  • 宅建受験者はどんな勉強法をしているのか
  • 試験に落ちる人の勉強法
  • 試験で50点中45点をとれた時
  • ベストな宅建勉強法まとめ

 

宅建勉強法の難しさとは何か

 

まずは、ここです。宅建の勉強法は何が良いかと考える前に、法律の難しさというものが前提にあります。

ここをクリアにしていかなければ、どんな勉強法をしても思うように結果がでません

宅建の勉強法にはいろいろな方法論が紹介されていますが、法律資格の試験ですので、法律学習の難しさという点が常についてまわります。(とくに、初心者はきついと思います)

・イメージがわかない

・抽象的ですっきりしない言葉の表現

 

この二つです。この二つのせいでずーっと、もやがかかっているような感じです。

それもそのはず

そもそも、私たちは普通に暮らしていて法律を意識するということはないからです。

法律は生活と密接ですが、

当たり前すぎて意識していない「日常」の部分と

関係が無さ過ぎて知らない「非日常」の部分とあります

どちらも深く考えることはなかなかないと思います。

さらに、いざなにかのきっかけで法律に触れたことがある人はわかると思いますが

法律の説明とか条文とかって、長くてしかも何言っているのかよくわからないです

表現が堅苦しくて専門用語を羅列しているので当然ですが分かりません

また、概念を説明したりしなければならないので、どうしても具体的なものではなく抽象的な表現になります。

ある程度いろんな状況でも当てはまるようにつくられているので、一般化していたりします

なのですっきりしません。

この辺りを自力で理解しようとするととんでもなく無駄な労力を使うと思います。(実体験…)

宅建受験者はどんな勉強法をしているのか

 

これは「過去問」です

勉強法を調べていくと結局過去問を解くことに終着します。(笑)

私も法律や宅建の勉強法についてひたすら調べていた時期があるのですが

みなさん口を揃えて過去問を解けといっています

これは試験があくまでも、不動産業界で働く上で最低限知っておくべき最低ラインとしてのものなので、

試験範囲の全てを理解する必要も記憶する必要もないからです。

出題される知識、正解しなければならない知識として偏りがあるので過去問を解いていくことが重要なことは間違いないです。

ただし、注意すべきこととして、過去問の使い方、テキストの使い方はそれぞれに違いがあります

過去問を使うことと過去問を解くことは微妙に違うのでその辺りを意識して以下を読んでいただければと思います。

宅建に落ちまくる人の勉強法

 

試験に落ちる人は過去問の勉強が足りないです

これは間違いありません。

ただ、過去問についての認識が間違っていたという方が正しいかもしれません。

というのも、過去問は解いているからです。

もしかしたら、あなたも心当たりがあるかもしれません。

過去問は解いている。しかし、合格できないという状況。

一つは過去問が何のためにあるのかという認識です。

過去問には何度も問われている知識というものがあります。これを知り抑えることがまずは重要になるのです。

50点の試験でだいたい合格ラインが35点前後で、40点をとればまず合格するという試験です。

なので毎年必ず「捨て問」があります。過去問を正直に50問解いても捨て問に費やす時間はハッキリ言って無駄です。

一方で、頻繁に問われる知識は確実に取らなければならないのです。

ここで、重要なことは頻繁に問われる「分野」ではなく、「知識」なのです。

不動産ですので、民法のなかでも、抵当権は必ず出てきますが

かといって、過去問やテキストの抵当権をすべて取ろうというのは効率的とは言えません。

例えば、めったに出ない「抵当権の放棄や順位の譲渡」といった知識は不要ですが、

頻出の「利息は二年分」といった知識はその理由(後順位抵当権者の利益のため)まできちんと把握して確実な理解をしておかなければならないのです。

このように、抵当権、しかも後順位抵当権者との絡みという分野ではなく、どの知識がどのレベルまで必要なのかを教えてくれるのが過去問の役割です。

頻出の知識は理由や背景まで抑えて、ひっかけにも対応できる必要があります。

二つ目に、過去問は100%を目指せです。

落ちていた時は過去問を解くことに満足していました。

一度正解だった問題はやらなくていい、効率が悪いからと考えていました。

しかし、違います。

たとえ過去問で40点を取ったとしても、時間を空けてまた40点が取れるとは限りません。

同じ問題でもそうですので、本番で40点が取れるということにはなりません。

関係がないからです。

時間を空けても何度でも正解できるようにならなければ本番でも正解できる保証にはならないのです。

そして、100%いつでも解けるようにしておくために繰り返し過去問を解く必要があり、必然的に過去問を何度も解くという事になります。

宅建で45点取れた時の勉強法

 

流れとしては、必要な知識、不要な知識をさっと確認しました。

そして、必要な知識は徹底的に理解するようにしました。

過去問は頻出のところをわかっていてもなぜ正解か、なぜ間違いかの理由まで説明した上で解くことを繰り返しました。

これが45点取れた時にやっていたことです。

まず、過去に出題された分野をみて

その分野のうち、どの知識が出題されているかをチェックしていきました。(正解肢の場合もあればそうではない肢の場合もあります)

 

その知識を正確に理解します。その際、理由や背景を抑えていきました。

最後に、問題を解いていくのですが、

頻出の知識が問われている問題は理由も込みで解くようにします。4択の4つ全てどこがどう違っているのか説明できるようにします。

おそらく勉強が進んでくると、一目見たときに答えの番号が分かっているという状態があると思いますが、

正解することが目的ではないので、解きます。

解くというより説明するといった感じかもしれません。

過去問100%と言いましたが、正確には必要なところは100%ですね

不要なところはとばしていいです。

そこを勉強する時間があれば必要な知識に全力を注ぎましょう。

ベストな宅建勉強法のまとめ

 

まとめると、

考え方としては、

  • 過去問は必要な知識と不要な知識を分けるためのツール
  • 必要な知識は、いつでも時間が経っても説明できるくらい理解する
  • 不要な知識は、とばす
  • 過去問や問題集を解くときは正解を出すことが目的ではなく、必要な知識を4択すべて理解して解けたかどうかを試すことが目的

 

そして、勉強法というか、過去問の使い方ですが、ほんとの意味での問題を解くというのはかなり後の段階になるのかなと思っています。

あまり分かっていない段階で問題を解いても、あてずっぽうになるし、正解を出すことが目的になってしまうので時間が無駄です。

なので、最初に答えをみて、問題をみて、「どこが間違いでなぜ間違いなのか」を理解していくのが良いかと思います。

そうすると、核になる知識があると思います。

先ほどの抵当権の話だったら、抵当権がどういう権利でどういう性質があり実務的にどういう機能をするのかという点です。

(抵当権が優先弁済を受ける権利であるので、必ずしも債務の全てを担保しないし、後順位抵当権者にも優先弁済を受ける権利があるので、利息は2年の縛りをかけているといった事情が見えてきます。抵当権がどういう性質が分かってくると暗記の負担も減りますし他の知識とも結びついてくると思います)

進んだらテキストを見て、知識をつなげてみてください

もちろんある程度やったらすぐに問題を解く必要はあります。これはあくまでもアウトプットを効率よく最大化するための準備であってインプットではありません。

 

問題について、初見で解かないともったいないという感覚も分かるのですが、安心してほしいくらい人間は忘れます。

問題を解きたいならば、

さっさと答えと問題をみて、秒速で解けるレベルに持っていくことがいいのではないかと思います。

目安は1問、1分半~45くらいです。これくらいで、問題文が読めて、理由をもって全肢の間違いが分かるくらいになったらどんどん問題が解けるようになると思うので頑張ってみてください。

基本的には、攻略法を知りどんな試験かが分かれば内容を完璧に分かっていなくても合格できる試験です

それでもどうしても合格できないという場合には、予備校を検討してみると宜しいのではないでしょうか